整調

「以前に比べて、鍵盤のタッチが変わってきたような気がする」という時は、調律師さんによる整調が必要です。ピアノの弾き心地を左右する整調というメンテナンスについて、詳しくご紹介していきたいと思います。

ピアノの整調とは?

ピアノ

ピアノは、鍵盤を弾くとハンマーが弦を叩き、音が鳴るという仕組みを持った楽器です。
この鍵盤からハンマーに力が伝わるまでのメカニズム(1鍵あたり約80点もの部品で構成されています)を“アクション”(内部打弦機構)と言います。

 

アクション、ダンパー(止音機構)やペダルを調整し、ピアノを理想的な状態にする作業が「整調」です。この作業により、鍵盤のタッチをなめらかに弾きやすく整え、思い通りの演奏(表現力)が出来るコンディションになるのです。

アクションには多くのパーツが使用されており、湿気や金属部分の錆等が原因で動きが悪くなることがあります。「鍵盤の動きが悪い」「音が出ない」、「1回しか弾いてないのにハンマーが2度打ちしてしまう」等の不具合は、整調が正しくないケースが多いようです。

ピアノ整調の作業工程

ピアノ

本体からハンマーと台座を外し、台座から鍵盤を外して作業が進みます。この後、台座のホコリを取ったりして清掃を行いつつ、各部品の整調が行われていきます。

具体的な整調の工程は下記の通り、およそ16前後あるようですが、その数や表記はお店によって異なっています。(基本的な作業内容は同じ)

 

1、アクション調整
2、鍵盤調整
3、ハンマー弦合わせ
4、調整(打弦距離調整)
5、ロストモーション調整(から直し)
6、鍵盤ならし調整
7、鍵盤あがき調整
8、ハンマーレットオフ調整(接近調整)
9、働き調整(個々の鍵盤の運動量を4.から8.で確認)
10、ハンマーバックストップ調整
11、調整
12、ダンパー総上げ調整
13、ダンパー始動調整
14、ペダル調整
15、ブライドル調整
16、総点検(全工程の確認

このように、整調作業はとても多くの工程があります。(管理人のピアノの整調は、およそ4時間かけて下さいました)非常に大変なメンテナンス作業ですが、この整調作業によって弾きやすさが格段にアップします。

鍵盤は自分の好みのタッチにしてもらうことが出来るので、調律師さんと相談しながら、自分が一番弾きやすいタッチの鍵盤にしてもらいましょう。