調律

耳に心地よい音色を保ち続ける為に、必要不可欠な「調律」。
ピアノの修理やメンテナンスについて知りたいのなら、まずは調律についての知識を深めましょう。

ピアノはなぜ調律が必要なの?

ピアノ

ピアノという楽器は、頻繁に弾こうが弾くまいが調律をしないでいると、徐々に音程が下がっていく性質を持っています。この狂ってしまった音を綺麗な音色や音程に整える作業が「調律」なのです。

 

方法としては、チューニングピン(ピアノの弦の一端が巻きつけてあるもの)をチューニングハンマーで締めたり緩めたりして正しい音律に整えていく作業になります。

ピアノの弦には、常に20トンという強い張力(弦一本あたりだと、常時90kgくらい)がかかっており、これを放っておくと、弦がゆるんで少しずつ音が変化していくという現象が起こるのです。

さらには、気温や湿度の変化、設置環境、使用状況等もピアノの音を狂わせる原因となっています。

このようにピアノは常にストレスがかかり続けます。
厳密に言えば、「ピアノは調律を終えた瞬間から、音が狂い始める」といっても過言ではないのです。完璧が要求されるコンサートなどでは、休憩中に調律されている光景を目にすることもありますね。

一般家庭ではここまで神経質になる必要はないので、通常は1年に1回の調律を行えば良いとされています。(出荷されたばかりの新品ピアノの場合は、年に2、3回程調律を行うと良いそうです)

オーバーホールまで手がける修理屋さんが◎

ピアノ

ピアノを良い状態に保つためには、上記の“音合わせ”にあたる調律だけでなく、後でご紹介する「整調」「整音」「修理」が必要になってきます。本当にピアノの事を熟知した方にお願いしたい!と考えるピアノ愛好者は多いはず。

 

一つの目安として、“オーバーホールまで行っているお店・調律師さんを選ぶ”ことをお勧めします。

オーバーホールとは、ピアノ1台分の部品を全て新しく交換し、製造当時のピアノに近い状態まで回復させる、いわば「ピアノの若返り大手術」です。ここまで自社の工房で行っているところであれば、ピアノの構造やブランドのクセについても熟知しています。

定期的に調律・点検を行っていただくので、調律師さんとは長いお付き合いになります。ピアノに対する深い愛と、確かな腕のある調律師さんを探されるよう、強くお勧めします。